退職予定者の賞与支給について査定したいが方法はないか
Q. 退職前の有給期間中に賞与を受け取って退職する職員がいるが、査定し支給率を減額する方法はないだろうか?
A. 退職予定者が有給期間を利用して賞与支給を受けた後に退職することがある。このような場合医療機関側として特に評判の悪い職員に対しては支給率の差を付けたくなる。このような場合は問題が起きないような差をつけなければならない。賞与は雇用側の裁量とはいえるが露骨な支給率の差は退職後のトラブルをまねくものであり十分に注意しなければならない。
では賞与支給という観点において考えてみると、各企業においてその支給理由は自由に考えてよいものである。賞与の支給理由を支給前6ヶ月間の実績に対する評価と今後6ヶ月間の勤務に対する期待料をもって支給するということを就業規則に記載しておくならば支給後6ヶ月間の期待はできないから、その期待料を合理的に査定出来ることとなる。
また支給対象者に関しても支給対象日に日々勤務するものという規定を設けるのであれば、支給対象日に勤務していない者については、支給しなくてよい。このような工夫の仕方もあるので検討する価値は十分にあると考える。