医師で異なる新型コロナ対応、そこまでやりますか?
新型コロナに対する患者対応は医師によって異なる。傍で見ていると感染リスクや経営リスクも理解できるが、そこまではやりますか?と思う事もある。こういう時に医師の姿勢が明確になる。患者のことを考える医師もいれば、とにかく自分の事しか考えられないケースもある。正しい間違いではないが、もう少し困っている患者のことを考えてあげてもいいのではないかと考えてしまう事もある。患者側も院内感染による感染リスクを考え受診抑制傾向が強くなっている。子供を抱える親たちは極力医療機関を受診させないようにしている。その為外来は2割から6割減少している。医師会単位で新型コロナ検査の立ち会い要請が出ているが、協力を申し出る医師は少ない。
具体的な対応を見てみると、発熱等の症状では診療時間を分けての診療体制、18時以降診療時間の短縮、日曜診療の中止、初診、初再診は電話による予約制、発熱の場合は病院紹介で原則受診拒否、中には緊急宣言期間勤務にしたくないと申し出る医師もいる。現在は、クリニックでの感染リスクを最小限にする対策が広がっている。スタッフへの配慮も欠かせない。受付でのビニール性カーテン、プラスチック手袋、電子支払を利用した会計、受診前の電話による問診、オンライン診療、電話再診、感染リスクの為の消毒対策乃公開、患者減少によるスタッフの勤務態勢変更、非接触性体温計での患者体温測定、クリニック自体の休診などが行われている。
今後は新型コロナが落ち着いて来た頃の患者をどのように取り戻すかが、重要なポイントになる。今から始めて他の医療機関との差別化を図り、患者獲得へ向けて行動をいち早く起こすことが必要だと考える。初めての経験だからこそ問われる医療に携わる姿勢が問われる。最前線の病院で重傷者対応をしている医師は、宿命という言葉を使って現状を表現していた。サポートする我々も医療に関わる者として考えなおさなければならない点も多々あるはずだ。今こそ原点に戻って、医療に関わって行くことは決して利益追求ではないことを理解しなければならない。