55歳を過ぎてからの開業 「開業の考え方」

医師人材紹介会社から「開業希望の医師がいるので相談にのって欲しい」と連絡があった。年齢を確認した所「59歳」簡単に開業とはいかない年齢である。55歳を超えると借入金総額や返済期間のこともあって資金リスクを抑えての開業が必要になる。安全優先の開業方法を選択が必要になる。時間を調整ホテルのロビーで会う事になった。

経歴は一般内科で55歳。医局長をしていた病院を退職。友人の病院に院長として勤務、経営悪化で2年で閉院。その後医療法人のクリニックに勤務医として勤める。ところが医療法人の理事長が急逝、家族に頼まれ理事長に就任。その1年頑張ったが、経営状況が好転せず、医療機器会社に経営譲渡された。半年後当初の予定と異なった在宅中心の診療所に方向転換となったことで退職することを決断したようだ。

「開業するか雇われるか」まだ検討中との事である。印象は誠実で真面目さを感じる。派手さはなく高圧的な態度もない。しかし、理事長兼院長として勤務した診療所の経営が改善されなかった事を考えれば、患者に対する人気度は高いとは思えない。バリバリ攻めていくタイプではない。開業するのであれば高収入とは行かないだろう。安定で堅実な方法が良いと考えられた。

所得目標は1500万から2000万。人口も多いが競合も多い地域ではなく、郊外の一定の患者を対象にした比較的競合の少ない地域での開業が考えられた。出来れば単独開業より医療モールの案件があれば、いくらかでも相乗効果が期待できる。また承継案件もタイミングにもよるがいいのではないかと考えられる。

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